音や光は波ですが、実は伝わり方が異なります。これらの違いについて触れていきましょう!
波の伝わり方には2種類ある
横波
横波というのは、波が進む方向に対して垂直に媒質が振動することにより伝わる波を言います。
図では、右向きに波は進んでいます。しかし、媒質は上下運動をしていることが分かると思います。このように、横波は波の進行方向に対し媒質が垂直に振動します。
横波をグラフで表わしてみよう
では、横波をグラフで表してみましょう。
先ほどのアニメーションでの媒質の粒子をもっと多くしてみると次のようになります。
さらにもっと細かくしていくと次のように線になるはずです。
このようにして、横波のグラフを表わすことが出来ました。横波のグラフは見た目そのままをグラフにしてあげた感じですね。
縦波
縦波とは、波が進む方向に対して平行に媒質が振動する波をいいます。
媒質の粒子が、元々いた場所から波が伝わる方向に振動することによって伝わっていきます。
そして、粒子が振動することにより、粒子が集まった「密」となる場所と粒子が少ない「疎」となる場所が生まれます。
このように、「疎」と「密」が繰り返される波なので縦波は疎密波とも呼ばれます。
縦波をグラフで表してみよう
縦波をグラフに表していきます。
縦波は、媒質粒子の振動方向が波の進行方向と一緒であるため、粒子の数を増やしたところで一本の線になるだけです。
しかし、縦波も横波のようなグラフで表せると便利です。
そこで、次のルールに従って縦波を横波のように表します。
① 粒子がもともとの位置から波の進行方向へ動いたら上へ変位したと見なす。
② 粒子がもともとの位置から波の逆方向へ動いたら下へ変位したと見なす。
実際にこのルールに従って縦波を横波のように表してみます。
このとおり、縦波を横波のように表すことが出来ました。
そして、さらに滑らかにすると
このようになり、横波と同じように縦波を表わせます。
ただ、横波のようにグラフで表わすことによって視覚的には分かりやすくなりましたが、「疎」と「密」の場所が見にくくなってしまいました。
そこで、縦波が横波のように表されたとしても疎密の場所は分かるようにしましょう。
横波と縦波の例
横波の例としては、光(電磁波), 弦の振動 , 地震のS波 があります。
縦波の例としては、音波 , 地震のP波などがあります。