重ね合わせの原理
1つの媒質に2つの波が伝わるとき、それぞれの波のy方向の変位を足し算することが出来ます。このことを重ね合わせの原理といい、重ね合わさって出来た波を合成波といいます。
重ね合わさった後は何事もなかったように、それぞれの波は進んでいきます。
このことを、波の独立性といいます。
重ね合わせの原理は、経験的事実であり、誰かが証明できるというものではありません。
重ね合わせの原理で騒音が消える!?
図のような波形の騒音が流れています。
これに対して、騒音の逆位相の波をわざと流します。
逆位相の波とは上下ひっくり返した波です。
すると、重ね合わせの原理より波形の山と谷が相殺しあって、あたかも音が無くなったようになります。
実際にはここまでうまく騒音を消すことはできませんが、音を小さくすることが出来ます。
この技術は、ヘッドホンのノイズキャンセリングや工事現場の騒音対策に使われています。