基礎1-2 変位の意味

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実は「距離」と「変位」は違う意味を持ちます。そして、変位の考え方は、物理で今後何度も出てくる、とても重要なものです。

今回は、距離と変位の違いを理解することを目標に頑張りましょう。

 

変位とは

正の方向と負の方向

物理では、物体がどちらに動いたのかをはっきり表すために、正の方向決めて座標軸を引きます(大抵右向きが正)。これから問題に答える際にも、正の方向・負の方向はとても大事なので、常に気を付けてください

変位の意味

さて、正の方向を決めたら、これで変位を表すことができます。簡単に言うと、変位とは「物体の位置がどれだけ変化したか」です。

はじめ座標 \( x_1 \) の地点にあった物体が、座標 \( x_2 \) の地点に進んだときの変位 \( \Delta x \) は次のようになります

\begin{align} 変位:\Delta x = x_2 – x_1 \end{align}
\begin{align} 変化した量 = 「あと」 – 「まえ」 \end{align}

変位は物体の位置が変化した量なので、「あと」の座標 \( x_2 \) から「まえ」の座標 \( x_1 \) を引いたものになります。

 

距離と変位の違い

『じゃあ距離と変位って何が違うの?』と思ったあなたはするどい!

一言で言うと、距離というのは「今まで進んできた道の長さ」で、変位というのは「始めと最後で、位置がどれだけ変わったか」です。よって、距離は絶対に正の値しかとりませんが、変位は負の値をとることがあります。次の例をみてくだい。

距離と変位の違い

聞かれているのが距離なのか変位なのか、少し注意して答えるようにしましょう。

この距離と変位の違いについて、図を使って眺めてみましょう。下の図を見てください。

 

距離と変位の違いを表わす図

A地点からB地点まで緑の線に沿って進んだとき、この緑の線が距離で、赤い線が変位です。距離は遠回りするほど増えていきます。もっとわかりやすい例が次の図です。

円の変位と距離

一周ぐるっと回れば、「まえ」と「あと」で同じ位置にいるので、変位は0しかし、距離は緑の線の部分なので、0ではありません。なんとなく、わかってもらえたでしょうか?

少し難しいかもしれませんが、発展的説明がベクトルとスカラーにもありますので、ぜひ参照してください。

 

まとめ

今回の話をおさらいしましょう。

① 物理では、正の方向へ座標軸を引くので注意!
② \( 変位 =「あとの位置」ー「まえの位置」 \)
③ 距離は「今まで進んだ道の長さ」変位は「始めと最後の、位置の変化」

どうでしょう?距離と変位の違いについて、わかっていただけましたか?

この距離と変位の違いは、次回の速さと速度の違いにつながっています。